「なんだか最近、心が晴れないな…」
「日頃のストレスを発散して、スッキリしたい…」
そんな時、最近よく聞く「サウナ」って、なんだか良さそうだけど…
そもそも、正しい入り方が分からない…
よく聞く「ととのう」って、一体何のこと…?
そんな不安や疑問から、サウナ室の扉を開ける一歩が、なかなか踏み出せずにいませんか?
正しい入り方さえ知れば、サウナはあなたの心と体を深く癒し、日常をより豊かにしてくれる、最高のツールになります。
この記事では、専門家の見解や医学的な知見を基に、サウナ初心者のあなたが「最高のサウナ体験」をするための全てを、分かりやすく解説します。
- 初心者でも安心!安全にサウナで「ととのう」入り方7ステップ
- 【もう怖くない!】これさえ押さえればOKな「最低限のマナー5選」
- 【サウナ前の注意点5つ】心と体を守るための「体調管理チェックリスト」
この記事を読み終える頃には、あなたはサウナへの不安がなくなり、自信を持ってサウナ室の扉を開け、最高の「ととのい」を体験できるようになっているはずです。
ぜひ最後までお読みください。
心身が生き返る「ととのう」の正体と、心地よさの秘密

「ととのう」とは、サウナ・水風呂・外気浴のサイクル後に訪れる、心と身体が深くリラックスした究極の状態を指します。
感覚としては、体が軽くなり、頭の中の雑音が消えてクリアになる、非常に心地よいトランス状態に近いものです。
サウナ体験が、日々の不安やストレスを和らげ、心を前向きにする力となります。
「ととのう」のメカニズムは、主に自律神経の急激な切り替えによって起こります。
- 【ONモード】
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サウナの熱さと水風呂の冷たさという極限状態で、心身は興奮・緊張状態である「交感神経」が優位に。
- 【OFFモード】
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外気浴で一気にストレスから解放され、心身は休息・リラックス状態である「副交感神経」が優位に。
ダイナミックなスイッチの切り替えが、「ととのう」という感覚を生み出します。
さらに、この時、脳内では幸福感をもたらす以下の4つの物質が分泌されることで、心地よさが引き起こされると考えられています。
- ドーパミン(快感・やる気)
- β-エンドルフィン(気分の高揚・鎮静効果)
- セロトニン(精神を安定させる)
- オキシトシン(愛情ホルモン)
この記事を読んでいるあなたにも「ととのう」を体験してもらうべく、ここからはサウナの入り方を紹介します。
初心者でも安心!安全にサウナで「ととのう」入り方7ステップ

サウナの基本は「サウナ → 水風呂 → 外気浴」のサイクルを、その日の体調に合わせて1〜3セット繰り返すことです。
ただし、安全な範囲で、あなた自身が「最高に気持ちいい」と感じるペースを見つけることが最も大切な心構えです。
細かいルールよりも、自分の体の声を聞くことが何よりの正解になります。
これからご紹介するのは、“自分だけの正解”を見つけるための、最も安全で効果的な「基本の型」です。
まずは、この流れをマスターして、最高のサウナ体験への第一歩を踏み出しましょう。
STEP1.水分補給をする
STEP2.体と頭を洗う
STEP3.お風呂で体を温める
STEP4.サウナに入る
STEP5.汗を洗い流す
STEP6.水風呂に入る
STEP7.外気浴を味わう
【サウナで「ととのう」入り方1】
水分補給をする
サウナ前の水分補給は、命を守るための最重要ルールです。
サウナでは1セットで約300〜400ml、多い人では500mlもの汗をかきます。
これは小さなペットボトル1本分に相当し、事前の水分補給を怠ると深刻な脱水症状や熱中症を引き起こす危険があります。
入室前にコップ1〜2杯(300ml程度)を目安に、必ず水分を摂っておきましょう。
水分補給におすすめのドリンクは、体液に近く吸収が速い「ポカリスエットのイオンウォーター」です。
日本サウナ・スパ協会も公式飲料として推奨しています。

【サウナで「ととのう」入り方2】
体と頭を洗う
シャワーで体と頭をきれいに洗いましょう。
- 目的① マナー
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他の人が気持ちよく過ごせるよう、体の汚れや匂いを落とすのはマナーの基本です。
- 目的② 発汗効果UP
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皮脂や汚れを落とすことで汗腺が開き、汗をかきやすくなります。
【サウナで「ととのう」入り方3】
お風呂で体を温める
体を洗ったら、サウナ室に入る前に「湯通し」として5分〜10分ほどお風呂に浸かります。
- 目的①:発汗促進
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あらかじめ体を芯から温め、サウナでの発汗をスムーズにします。
- 目的②:ヒートショック予防
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急激な温度変化による血圧の急上昇を防ぎ、体を熱に慣らします。
特に冬場は効果的です。
【サウナで「ととのう」入り方4】
サウナに入る

体を温めたら、いよいよサウナ室へ。以下の4つのポイントを押さえるだけで、安全性と効果が格段に上がります。
1.体をタオルドライする
入室前に、タオルで全身の水分をしっかり拭き取ります。
水滴でベンチや床を濡らさないためのマナーでもあり、汗腺が水滴でふさがらないようにし、発汗を早める効果があるからです。
体表の水分が蒸発することで体温が下がるのを防ぎ、短時間で体が温まりやすくなる効果もあります。
2.体を熱に慣らすため下段から座る

サウナ室は下段、中段、上段といったように段差がある施設が一般的です。
熱い空気は上に溜まるため、いきなり上段に座ると体に負担がかかります。
下段からスタートし、体をゆっくり熱に慣らすのが安全です。
3.「あぐら座り」or「体育座り」がおすすめ
サウナ室で最も安全で効果的な座り方は「あぐら座り」と「体育座り」です。
先ほど説明したように、熱は上に溜まる性質があるため、普通にベンチに腰掛けると、頭と足元で大きな温度差が生まれてしまい、全身が均一に温まりません。
しかし、「あぐら座り」や「体育座り」で、身体の高低差をなくすことで、全身をムラなく温められるので「ととのい」の質が格段に上がります。
ちなみに、寝転がる姿勢は最も効率的ですが、寝落ちしてしまい命に関わる危険性があるため絶対にやめましょう。
安全性と効果を両立する理想の座り方が「あぐら」と「体育座り」なのです。
4.『平常時の2倍』の心拍数を目安にサウナ室を出る

サウナ室を出る最適なタイミングは、時間ではなく「心拍数」で計るのがおすすめです。
- 1.安全
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その日の体調に合わせた、無理のないタイミングが分かる。
- 2.効果的
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施設ごとの温度差に左右されず、常にベストなコンディションで出られる。
- 出る目安
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安静時の心拍数の約2倍(軽くランニングをした時くらいの心拍数)
- 測り方
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手首の内側の親指側にある脈を10秒測り、その数値を6倍する。
- 事前準備
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事前に安静時の心拍数を把握しておくとスムーズです。
【サウナで「ととのう」入り方5】
お湯で汗を洗い流す
サウナ室を出たら、水風呂の前にかけ湯かシャワーで必ず汗を洗い流します。
- 目的①:マナー
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次の人が気持ちよく水風呂を使うための、最も重要なマナーです。(汗を流さず入る人は「汗流しカットマン」と呼ばれ嫌われます)
- 目的②:水風呂を最大限に楽しむため
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かけ湯は水ではなく「お湯」がおすすめ。先に水で体を冷やすと、水風呂の衝撃的な気持ちよさが半減してしまいます。(※冷たさが苦手な方は、水で慣らすのもOKです)
【サウナで「ととのう」入り方6】
水風呂に入る
汗を流したら、息を「ふぅー」と吐きながら、ゆっくりと水風呂に入ります。
1セット目は、膝まで
2セット目は、腰まで
3セット目は、胸まで
と、段階的に入ることをおすすめします。
体を徐々に冷たさに慣らしながら入ることで、ヒートショックのリスクを減らせるからです。
急激な温度変化は血圧の急変動を招くため、必ず足先からゆっくりと、心臓に遠い部分から体を慣らしましょう。
水風呂に浸かる時間は30秒〜1分を目安に、絶対に無理はしないでください。
感覚としては、吸い込んだ空気が喉の奥でスースーと冷たく感じてきたら、出る合図です。
【サウナで「ととのう」入り方7】
外気浴を味わう
さあ、いよいよサウナのメインディッシュ、外気浴の時間です。
ここで最高の「ととのい」を迎えるための、最後の仕上げを行いましょう。
水風呂から出たらタオルで全身の水分を速やかに拭き取ります。
水滴が蒸発する際の「気化熱」で体から熱が奪われるのを防ぐためです。
体が冷えてしまうと、心身がリラックスモード(副交感神経優位)に切り替わるのを妨ぎ、せっかくの「ととのい」の時間が短くなってしまいます。
- ととのいのゴールデンタイム:最初の2分間
この時間を最大限に味わうためにも、体を拭く一手間が非常に重要です。 - 休憩時間の目安:5分〜10分程度
気候やその日の体調に合わせ、心地よさが続く限りリラックスしてください。
目を閉じ、全身の力を抜き、ただただ穏やかな感覚に身を委ねましょう。
冬季など寒い日は、無理に外に出ず「内気浴」を選ぶのも、心地よくととのうための有効な手段です。
【もう怖くない!】これさえ押さえればOKな「最低限のマナー5選」

自分も周りも最高に気持ちよく過ごすために。サウナ室がより神聖な空間になる、最低限のマナーです。
1.大声での会話を控える(黙浴)
サウナは多くの人にとって、静かに自分と向き合うための大切な時間です。
大声の会話は、他の利用者の深いリラックスを妨げてしまいます。
どうしても話す際は、周りに配慮した小声で話しましょう。
2.サウナ室に入る前に体を清潔にする
体を清潔にすることは、衛生面での基本のマナーです。
特にサウナ室は匂いがこもりやすいため、汗や体の汚れをシャワーでしっかり洗い流してから入室しましょう。
3.濡れたタオルをサウナ室内で絞らない
サウナ室内でタオルを絞ると、急激に湿度が上がり、サウナ室本来のコンディションを変えてしまいます。
他の利用者のためにも、タオルは入室前に絞りましょう。
4.水風呂に入る前に汗を流す
先述したとおり、サウナでかいた汗を水風呂に持ち込まないのは、最も重要なマナーです。
サウナーの1番嫌う行為が、汗まみれの体で水風呂に入られることです。
誰もが気持ちよく使うために、かけ湯やシャワーで必ず汗を流しましょう。
5.ロウリュしていいか周りの人に声をかける

ロウリュとは、サウナストーン(熱した石)に水をかけて発生させた熱い蒸気で、サウナ室の湿度や体感温度を一気に上げる行為のことです。
ロウリュOKの施設でも、同室している方の体調にも配慮し、「ロウリュしてもいいですか?」と一声かけるのが、思いやりのあるサウナーの作法です。
【サウナ前の注意点5つ】
心と体を守るための「体調管理チェックリスト」

サウナでは、楽しむこと以上に、あなたの命と健康を守るルールが最優先です。
入る前に、以下の5項目を必ずチェックしてください。
1.空腹時、食後すぐのサウナは危険
空腹時、食後すぐのサウナは低血糖や消化不良を引き起こすため危険です。
空腹すぎると、めまいや痙攣(けいれん)のリスクがあります。
食後すぐは、消化に必要な血液が全身に回ってしまい、吐き気や胃もたれの原因になります。
サウナの2時間前までに食事を済ませておくのが理想です。
2.飲酒後のサウナはNG
飲酒後のサウナは血圧異常、脱水症状、転倒のリスクが極めて高く、命に関わるため絶対にやめましょう。
アルコールの影響で血圧が異常に低下して失神したり、利尿作用で脱水症状が加速したりと、リスクしかありません。
3.持病のある人は医師に相談する
サウナの急激な温度変化や血圧変動は、持病を悪化させる可能性があります。
特に、以下の持病をお持ちの方は、サウナに入る前に必ずかかりつけの医師に相談し、許可を得てください。
- 心疾患
- 高血圧症
- 脳卒中
- てんかん
- 心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患
- 不整脈
- 動脈硬化
- アトピー性皮膚炎
- 妊娠中
4.怪我や炎症を治してから入る
サウナで血行が促進されることで、怪我の痛みや腫れが悪化する可能性があります。
捻挫や打撲、切り傷などがある場合は、かえって治りを遅らせてしまうこともあります。
完治してから、万全の状態でサウナを楽しみましょう。
5.体調不良なら控える
発熱や風邪気味の時のサウナは、症状を悪化させ、脱水症状のリスクも高まります。
体力が奪われやすく、体が熱を下げるために、いつも以上に多くの水分を消費する状態だからです。
周りの方への感染リスクも考慮し、体調が万全でない時は、やめておきましょう。
【まとめ】最高の「ととのい」は、正しい知識から始まる

ここまで、サウナで心身ともに最高に「ととのう」ための、安全な入り方から最低限のマナー、そして最も重要な注意点までを、ステップバイステップで詳しく解説してきました。
あなたが最高のサウナ体験をするために、特に覚えておいてほしい大切なポイントを、最後にもう一度振り返ってみましょう。
サウナで「ととのう」とは、サウナ→水風呂→外気浴のサイクルを行うことで、自律神経やホルモンに働きかけ、心身が究極にリラックスした状態になることです。
「ととのう」ことで不安や悩みが軽減され、前向きに生きやすくなります。
あなたを深い「ととのい」へと誘うサウナの入り方は以下の7ステップです。
STEP1.水分補給をする
STEP2.体と頭を洗う
STEP3.お風呂で体を温める
STEP4.サウナに入る
STEP5.汗を洗い流す
STEP6.水風呂に入る
STEP7.外気浴を味わう
入浴時間は「心拍数」を目安にし、その日の自分の体調と対話することを忘れないでください。
これさえ押さえればOKな最低限のマナーは以下の5つです。
サウナは公共の場です。
マナーを守ることが、自分自身、そして周りの人全員の「ととのい」を守ります。
サウナ前に必ず確認したい注意点は以下の5つです。
体調管理がすべての土台です。 無理をしない勇気が、あなたのサウナライフを長く豊かにします。
この記事の内容を実践して、「ととのう」をぜひ体験してみてください。
最初は覚えることが多くて、少し難しく感じるかもしれません。
しかし、一番大切なのは「自分が心地よい」と感じるペースを見つけることです。
正しい知識があれば、サウナはあなたの日常を、そして人生を、より豊かにしてくれる最高のパートナーになるはずです。
最高の「ととのい」が、あなたを待っています!

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